【 視点を変える意味 】 日常が違って見える

2022年11月14日

メッセージ

商売は ❝ 商い( あきない ) ❞ ともいいます。

私は、この言葉の意味を

❝ 商い( あきない ) ❞ は自分自身があきてはいけない事

だと思っています。

 

今回は、私が仕事を通して得た
『 日常の氣付き 』についてご紹介させていただきますね。

 

皆さんもお氣付きのように

「 仕事とは、もともと単調なもの 」です。

どのような仕事であっても

基本的には同じことの繰り返しなのだと思います。

 

私の店を例に挙げると

 

お店の日常は、毎日同じことの繰り返しです。

取り立てて刺激的なことがある訳でもないです。

繁忙期になれば

休憩時間も取れない様な日々が続きますが

基本的に普段は同じ作業の繰り返しです。

 

料理人になりたいと飲食業界に入って

見習いの頃は

出来ることが限られるので仕方がないのですが

本当に毎日同じことしかさせてもらえない、と想ってしまってました。

 

もちろん、最初の数年間は初めての経験なので

新しいこと、学ぶべきことの連続で刺激的な日々でした。

 

ところが、3年過ぎた頃

刺激が少ない日々にだんだんと飽きてしまいました。

 

もっと早く新しい仕事をさせて欲しい、何か刺激が欲しい

という気持ちが日に日に強くなり、日常の仕事がつまらなくなります。

 

人は元々刺激を避けて、安定を求める性質があります。

本質敵な幸せは、代わり映えの無い日々の中にあるんだと思います。

人は、「 当たり前 」だと感じる物事に対して、
「 感謝 」や「 幸せ 」「 喜び 」といったことを感じにくくなると言われています。

 

だから、日々の暮らしの中に「 当たり前 」が増えていくと

「 ありがたいなぁ 」と感じることや「 幸せだなぁ 」

「 うれしいなぁ 」と感じることが減っていきます。

そして、それが退屈な毎日につながってしまうこともあります。

 

ですが、毎日同じ事の繰り返しなんて事は無いのです。

同じ日が2度とあることなんか無い

自分が氣付いていないだけ

その事実に氣付かされる出来事が起こります。

 

見習いだった頃は、皿洗いが日常の仕事でした。

 

手際よくやるやり方も覚えて、要領よく

洗える様になって、すっかり天狗になっていました。

そんなある日、繁忙期に入って人手不足だったため、

以前働いていた方( 私の1学年先輩 )が応援に来られました。

 

最初は、ここぞとばかりにお手並み拝見、

と想って彼の皿洗いの様子を見守っていましたが

彼の皿を洗い終わるスピードが、私とは段違いに優れており

作業が早くて全く無駄がなくて綺麗

 

 

私との違いをまざまざと思い知らされて本当にショックでした。

私も繁忙期を何度も経験していたので、作業の早さには自信もありました。

しかし、落ち着いて振り返ってみると、無駄も多く雑になっていたのです。

 

その時は、本当に悔しかったので

どうしたら上手くいくのか、彼に直接お願いして教えを請うことにしました。

 

彼が教えてくれたことは、「 毎日の皿の状態が違うよ!」ということ

最初、このことを聞いた時、私は全く意味がわかりませんでした。

 

彼の早くて全く無駄のない仕事の秘密は

「 その日によって使われる皿が違う 」ということを理解していたからです。

 

ランチタイムはほとんどが日替わりです。

ですから、その日によっては使う皿が違いますし

もちろん時間帯によって必要な皿も違ってきます。

 

彼は、日替わりメニューの内容と種類や

時間帯によって必要な皿をすべて把握していました。

 

私には同じ日常に感じたことが

彼にとっては、毎日違う日々だったのです❗️

 

代わり映えしない毎日の中に

視点を変えるだけで、普段とは違った仕事の仕方が見えてくるのです。

 

この日を境に、仕事に飽きることがなくなりました。

私に氣付きを与えてくれた彼に、改めて感謝の想いがあふれています。

 

今でも、仕事をするときの心構えとして

「 視点をずらす 」ことを意識して行動しています。

 

 

最後までお付き合いいただき

ありがとうございます。