飲食業における人間関係の課題と解決策!これを知ればお店はもっとよくなる

2024年8月3日

人間関係課題と解決画像

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はじめまして、料理人になって40年、自分で独立開業して15年になるよしさんです。

飲食業で従業員に相談される一番多い悩みは何だと思いますか?

それは・・・

○○さんと合わないです。どうすれば良いでしょうか?

そうです、「 人間関係 」この相談が一番多いです。

 

今回の記事は

『 飲食店でいちばん多い問題 人間関係 』についてです。

私たちは、生きていく上で人と関わっていくことは誰もが避けられないことです。

接客業・サービス業であれば常日頃から、様々な方と接する機会が多い。


人間なので、作用と反作用、陰と陽、男と女、好きと嫌いといった形で、感情が両方出るのは仕方がないことです。

ですが、職場の雰囲気はお客さんには伝わります。

今回は飲食店経営者の視点で、お店の人間関係が悪くならないためにも、原因や対策を紹介します。

 

✅ この記事の内容

● 人間関係が悪い飲食店の特徴とは?

● 飲食店で人間関係が悪くなる原因

● 飲食店で人間関係が悪くなる前にする対策

● 飲食業に向いている人

 

人間関係で雰囲気が悪くなれば業績悪化で閉店になる危険性もあります。

そうならないためにも、人間関係が悪化する前に対策をとることをおすすめします!

 

人間関係が悪い飲食店の特徴とは?

悩む料理人

人間関係が悪い飲食店の特徴には、5つあります。

① 挨拶ができていない

② 店長の従業員対する態度が悪い

③ 年齢による上下関係が厳しい

④ 愚痴が多く不満だらけ

⑤ 報告・連絡・相談ができていない

⑥ 厨房とホールとの対立

 

① 挨拶ができていない

挨拶は、「 今日もよろしくお願いします 」の意味もこめてするものです。

そして、「 あなたと良好な関係を築いていきたい 」との意思のあらわれでもあり、相手に敬意を払うものです。

 

マナーとして、「 語先後礼 」( ごせんごれい )が挨拶の基本です。

まず、元気に声を出して挨拶して、礼をする

 

立場が上になると挨拶を省略する人がいますが、繁盛している店や上場している企業ほど、上司が率先して挨拶をしています。

挨拶が気持ちいい職場ほど仕事がしやすい環境はないのです。

なので、経営者・オーナーが自ら率先して挨拶しましょう!

 

② 店長の従業員対する態度が悪い

売上がさがってくる要因として、一番多いのは、店長や経営者としての立場の勘違いです。

 

店長や経営者は立場的にTOPになり権限を与えらます。

権限をもったことで、権力を持ったと勘違いする人が多いのです。

立場的にTOPになるというのは、権力を持ったわけではなく、責任をもつ権限を与えらたのです。
決して、権力をもったわけではないと自分を戒めることです。

 

パート・アルバイトさんや社員も、数ある飲食店の中からあなたの店を選んでくれた。

パート・アルバイトさんや社員も、数ある飲食店の中から選んでくれたお客さんと同じなんです。

 

お客さんを大切にすると同じく、働く仲間も大切にするんです。

家族同然と思い、従業員を大切にするお店はお客様にも伝わります。

 

③ 年齢による上下関係が厳しい

飲食店での人間関係における年齢による上下関係の厳しさは、以下の理由に起因します。

● 飲食業界の伝統と文化

● ハードな労働環境への対応能力

 

飲食業界の伝統と文化
伝統的に、飲食業界では経験と知識を重視します。

年長者はより多くの経験と知識を持っているとみなされ、自然と上位に位置づけられます。また、経験や知識を体で覚えさせるという風習が根付いているため年齢のよる上下関係が厳しくなります。

ハードな労働環境への対応能力
飲食業界では、忙しい時間帯やプレシャーの高い状況で働くことが多いため、ストレスの耐性やフットワークの軽さなど、特定のスキルや経験が求められます。

これらのスキルや経験は通常、長年の勤務によって身につくため、年長者が上位になりやすいです。

 

④ 愚痴が多く不満だらけ

愚痴が多くなる原因として、長時間の労働でのワークラフバランスが崩れることです。

休日出勤やシフトの変更などで、家族や友人との時間制限され、休暇をとることが難しい場合で愚痴が多くなります。

飲食店では役職に応じて責任や権限がことなり、それにともなって上下関係が起こりやすく愚痴や不満が多くなります。

 

⑤ 報告・連絡・相談ができていない

報告・連絡・相談は体に例えるなら ” 血液 ”です。

体において血液が滞るなら、いろいろな問題が起きます。

お店も同じです。

 

報告・連絡・相談ができない原因はすべての従業員が忙しすぎて余裕がないことで起こります。

店長や先輩が忙しすぎて、報告・連絡・相談する雰囲気ではない

これでは、部下やアルバイト・パートさんが報告・連絡・相談なんか出来るはずがないのです。

 

定期的に、ミーティングを開いたり、朝礼などで一日の流れを説明するのもオススメです。

 

⑥ 厨房とホールの対立

厨房とホールの対立は飲食店あるあるです。

これは、料理が主役と考える料理人が多いからです。

 

でも、料理は食べてくれる人がいるから成り立ちます。

料理を美味しく食べていただくために、ホールスタッフがいるわけです。

 

飲食店の主役は料理ではなく、食べてくれる” お客様 ”なんです。

お互いの役目をしっかり理解すれば対立することはなくなります。

 

上司の役目はお店を管理することだけではなく、スタッフの状態や雰囲気にも目を配る必要があります。

 

お店は働く人々で、良くも悪くもなります、だからスタッフがいきいきと働く環境をつくるのも経営者や店長の仕事です。

 

飲食店で人間関係が悪くなる原因

飲食店で人間関係が悪くなる原因は ” 思い込み ”です。

自分の経験や体験で得たものがすべて正しいと考えることで、” 思い込み ”ができ、人に自分の価値観を押し付けることで人間関係を悪化させます。

 

飲食店でおこる” 思い込み ”を4つ紹介します。

 

1.自分の仕事が一番つらい

飲食店でピークタイム時はとても忙しいです。

本当に「 猫の手も借りたい 」そんな状況になります。

そして、誰でも「 自分の仕事が一番たいへんで、忙しい 」と思うようなります。

これは、相手の仕事の大切さを理解していないときに起こります。

自分だけが忙しくたいへんだという、思い込みです。

 

2.仕事の評価に不満 

スタッフが自分の仕事や貢献が適切に評価されていないと感じると、不満が高まり、関係が悪化することがあります。

特に昇進の機会や昇給に関連してよく見られます。

自分に対する過大評価の思い込みです。

 

3.パーソナルスペースの侵害

スタッフが個人的なスペースやプライバシーを尊重されていないと感じると、不快感が生まれ、関係が悪化することがあります。

たとえば、プライベートな問題に干渉される場合です。

相手のことをすべて把握することが信頼につながるという思い込みです。

 

4.責任転嫁( せきにんてんか )

誰かが問題やミスを他のスタッフに責任転嫁しようとする場合、信頼関係が損なわれ、関係が悪化することがあります。責任の逃れようとする姿勢が問題となります。

これは、問題やミスが悪いことだという思い込みです。

人間なので、問題やミスは起こります、ですがそれは良い方に改善すれば良いだけです。

問題やミスを減らす努力や工夫をできるチャンスだと捉えることです。

 

 

飲食店で人間関係が悪くなる前にする対策

飲食店で働く仲間

飲食店での離職率は全業界で一番高いです。

理由はいくつかありますが、主にコミュニュケーション不足による人間関係の悪化です。

 

人間関係が悪化すると離職につながります。

せっかく時間やお金をかけて戦力になるように育てても、辞めてしまえばお店にとっては大きな痛手でもあり、また新規採用しなければならず、経費も増えます。

そうならないためにも、人間関係の悪化は防いでおく必要があります。

 

✔ 人間関係の悪化を防ぐ対策

● 職場で使う言葉の定義を決める

● 業務以外のコミュニュケーションの場を作る

● どんな人を雇いたいのか明確にする

 

職場で使う言葉の定義を決める

飲食店ではいろいろな経験をもった人が入ってきます。

お互い価値観の違いや、考え方もそれぞれです。

 

違う価値観では摩擦も起こり、お互いに意思疎通ができなくなり関係が悪化します。

 

ことなる価値観が集まる職場において、円滑に意思疎通するためには、職場において使う言葉の定義を決めておくと効果的です。

例えば、整理整頓

辞書では「 物がきれいに片付けてある状態 」となります。

「 物がきれいに片付けてある状態 」では人それぞれ受け取り方が違います。

以前、勤めていた店舗では、整理整頓とは「 物の置く場所をきめ、その場所に収める行為 」と定義してありました。

定義してあると、指示命令が相手も理解しやすく行動に移しやすいので、言ったのに出来ていないがなくなります。

 

業務以外のコミュニュケーションの場をつくる

業務とは離れた場所でコミュニュケーションが取れる場を設けるのも効果的です。

簡単に出来るのは、「 まかない 」を一緒に取ることです。

昔から、「 同じ釜の飯を食う 」と言う言葉がありますが、これは科学的にも効果があると紹介されています。

同じ釜の飯をたべると、脳内ホルモンのオキシトシンが分泌され相手に対する不安を抑制したり、信頼感を高める効果があるそうです。

 

どんな人を雇いたいのか明確にする

雇用するさいに「 どんな人が欲しいのか 」を経営者が明確にしていないことが対立を生む原因です。

例えば、料理長を選ぶさいに、有名ホテルや名店などの肩書だけで選ぶと失敗します。

 

その理由は、有名ホテルや名店にいて、次の職を探しをしているのは何らかの問題があるからです。

40年間、飲食業に関わってきて感じたことは、その問題は人間関係のトラブルが原因の場合がほとんどです。

有名ホテルや名店だと腕はたしかなので採用したいですが、今の飲食店経営では、美味しいだけでは店は存続できません。

昔は、美味しいだけでお客さんを集めることは出来ましたが、今は競争相手が増えて「 美味しいのは当たり前 」なんです。

料理の腕がよいだけで雇用すると、後々のトラブルを起こす原因になります。

だから飲食店経営者はどんなお店を作りたいのか?

そのためには、どんな人材が必要なのかを明確にしないと職歴や肩書だけで選んでしまうと失敗します。

 

時給を高くして人を集めない、店に対する情熱で集める

コロナの影響や少子化の問題など社会情勢に左右されて、飲食店の人手不足は深刻な問題です。

人手不足を解消したいがために、時給をあげて募集をしますがこれは逆効果になります。

 

飲食店で人を募集するときは、自分のビジョンや想いを伝えるのです。

 

「 海賊王に俺はなる!」

 

有名な漫画の主人公のセリフですが、飲食店での募集もこれと一緒です。

しっかり、自分の旗をたてて想いを語るから、頼もしい仲間が集まるのです。

 

高い時給で集めた人材は、次に高い時給をだすところがあればそちらに移動するのです。

 

経営者の思いに共感して集まった人々は最初はお金よりやりがいをとり、最終的に自分で給料を上げていきます。

そんな人は必ず自分で店を持ちます。

店を持てる人材が育つことは、お店が繁盛している証拠です。

 

飲食業に向いている人

 

飲食店に向いている人が中心になって働くと、飲食店での人間関係が悪化することはほとんどないです。

なぜなら、飲食店に向いている人と一緒に働くとわかるのですが、仕事ぶりが周りの人に大きな影響をあたえ、お客さんも増える。

 

お客さんが増えれば、店は繁盛する、繁盛すれば、自分の給料にも反映される、いい事づくめです。

そこで、いままで私が40年間、いろいろなお店でともに働いてきた人を思い出しながら、飲食業に向いている人はどんな人か紹介します。

※ 独断と偏見も入ってますが、ここで上げる人は自分の経験から選んでいます。

 

● シングルマザー

● 3人以上子どもを育てた奥さん

● 長男・長女( 兄弟が多いとなお良い )

● 自分の趣味を持っている人

● 中高と部活動をした人

● 昔、やんちゃだった人

ここに上げた人の特徴として共通するのは、「 人と関わることが多い 」そして「 マルチタスクになれている 」です。

シングルマザーや子だくさんの奥さんはマルチタスクにはかなり慣れています。

そして、臨機応変です。

 

マルチタスクや臨機応変の対応力を求められる飲食店の仕事ではありがたい存在です。

 

部活や趣味に熱中して取り組んだことがある人は、仕事の楽しさがわかると力を発揮します。

熱中できる才能は仕事の耐久性が高くストレスに強いです。

 

昔、やんちゃだった人は義理人情に厚く、仲間思いです、チームをまとめるの上手です。

 

まとめ

最初に人間関係が悪い飲食店の特徴を紹介しました。

紹介した特徴の中に一つでも当てはまるものがあれば、直ちに改善することをおすすめします。

人間関係の乱れは、お店の雰囲気も悪くなり売上低下にも繋がります。

 

次に、飲食店で人間関係が悪くなる原因は「 思い込み 」だと説明しました。

「 思い込み 」が酷くなると人は攻撃的になります。

争い事が起こる前に、スタッフとのミーティングなどでコミュニュケーションをはかる時間をつくるのも有効的です。

スタッフとのミーティングの際に気をつけたいのは、みんなが出勤出来る時間を確保するのが難しくなり、休日返上で参加の人もでるので、必ず時給を支払う事を忘れずに。

 

そして、飲食店で人間関係が悪くなる前にする対策で効果的なのは、言葉を定義する・同じ釜の飯を食う・どんな人を雇いたいのか決めると説明しました。

人間関係の悪化は離職につながり、人手不足は売上機会の損失につながります。

これらは、すぐに取り組めて効果も高いです、人手不足にならないように日頃から意識しましょう!

最後に、飲食店に向いている人を説明しました。

大事なのは、経営者自身が「 飲食店に向いている人 」であることです。

類は友を呼ぶ

経営者自身がコミュニュケーション力高め変われば、集まる人も変わってきて、職場も変わっていきます。

職場が変わればお客さんも増えてきます。

大切なスタッフやお客さん囲まれて仕事をする喜びに包まれてください。

 

あなたのお店がたくさんの笑顔に包まれることを願って