私と妻、そしてパニック障害 第1章 どん底の日々

2023年7月6日

孤独

あの頃は、

思い出すだけでほんとうに辛かった

終わりの見えない日々

ずっと一人でもがき苦しんでいた

 

そんなとき

いつも寄り添って

支え続けてくれた妻のおかげで

今こうして乗り越えることができました。

 

本当に妻には感謝の想いしかないです。

 

今回は、

私が15年もの間

パニック障害と共に

歩んできたお話をしようと思います。

 

パニック障害を経験して

色んなことを学んだおかげで

 

「 あのときの苦しみや辛さは

きっと誰かの希望の光になれる」

 

今では、そう信じられます。

この文章をよんでくださった

あなたの何らかの氣付きになれば幸いです。

 

突然の別れ

別れ

19☓☓年 1☓月 2☓日 

24歳、高校卒業と同時に遠距離恋愛になった
彼女と結婚しました。

「 これでいつもそばにいれる 」

この日は本当に幸せでした。

ようやく結婚できた、
そんな氣持でいっぱいです。

 

まさか、あんな日が来るなんて

 

朝が寒くなったある日、彼女の実家から婚姻に必要な
書類が届きました。

式は挙げたが、まだ婚姻届けは出しておらず

 

仕事に行く前に

二人でバスに乗り市役所に向かいました。

市役所の入り口が見えた時

彼女から

「 婚姻を出すのを待って欲しい 」

と言われました。

突然の言葉に

全く意味がわかりませんでした。

 

「 なんで?」そう尋ねると

彼女は「 少し考えたい 」と言ったので

「 何がどうしたの? 」と問いかけると

 

「 籍をいれたくない 」

 

そこから、彼女は無言でした。

この言葉が心に重くひびき、
立っているのがやっと

そこから少し記憶がありません。

 

氣づいたら、仕事に向かうバスに乗っていました。

その時、急に心臓が締めつけられる感覚になり

怖くて、ボタンを押しバスから降り

バス停でうずくまっていると心臓の鼓動がやけに
大きく感じました。

何も考えられない

 

ただ、「 籍をいれたくない 」の彼女の言葉が

頭の中を何度もこだまするだけです。

 

「 これからどうすれば良いのだろう・・・」

 

 

それから彼女とは別れました。

結婚生活は1ヶ月で終わったのです。

 

反社会の人

悪を見ない・聞かない・言わない

安い六畳一間のアパートに引っ越しました。

家具や日用品はすべて彼女に渡したので

あるのは、タンスが一つと布団が一組だけでした。

安いアパートにしたのは、貯金が底をついていたので

しかたなかったのです。

でも

これが、間違いでした。

さらに、精神を追い詰められるとは・・・

仕事の休みの日に
隣の住人に挨拶にいきました。

茶髪にメガネで40代の男性

K島と教えてくれ

少し、世間話をしました。

その時、他の人とは違う雰囲気だったことを
覚えています。

 

K島は、反社会の人でした。

 

なぜか、私はK島に気に入られ

理由は後で知るのですが、「 律儀に挨拶にきた 」からでした。

 

それから、粘着されることに

アパートに居るとわかれば、部屋に入ってきます。

 

あからさまには、無下にはできず

適当に対応していましたが

話す内容がひどすぎました。

隣人のK島との話は

今まで経験したことの内容ばかりで

  • 強盗未遂
  • 恐喝
  • 虚偽の申請
  • 薬物
  • 売春斡旋

ここでは、詳しく書けませんが

これより、酷いのもあります。

( ※ 自分自身は決して関与していません。)

 

本来なら、すぐに引っ越しをしていたと思います。

ですが、その時のわたしは

 

彼女と別れて

どうでもよくなっていました。

 

新婚早々に

籍も入れずに別れてしまい

挙句の果てに

転居先には、反社の人間

私の人生はこんなものだと

自暴自棄になっていました。

 

逃げ出したい

逃亡

タンスが一つと布団だけ、隣は反社の人間

仕事の勤務時間が朝早く、夜も遅かったので
K島と会うことは少なかったのですが

仕事が休みの日が苦痛でした。

 

お金もなく、部屋でボーっとしながら

隣のK島に気づかれずに1日を過ごす

K島が帰る夕方は、近所をあてもなく歩く

そんな休日の過ごし方を半年近く過ごしました。

 

仕事をしていたので、

休日は同僚などに会えば良いのでしょうが

結婚のお祝儀を頂いた手前、

これ以上、周りに迷惑をかけられない

そんな氣持ちが強かったのです。

だから、隣のK島の事は

誰にも相談せず、独りで抱え込んでいました。

 

ですが

知らず知らずのうちに

心は限界に達していました。

 

ある日の休日

いつものように、近所をあてもなく歩いていると

塀の向こうに、テレビを見ながら家族が食事をする
光景が見えてきました。

家族が笑いながら楽しそうに食事をしている

ごく普通の光景

 

自分が叶えたかった光景、でも叶えられなかった光景

 

しばらくその場から離れる事もできずに

立ち尽くしていました。

 

それから、涙があふれ

「 逃げ出したい 」という気持ちに

突き動かされ、走りました。

 

気づくと、学校のグランドにある

ブランコに乗り声を上げて泣いていました。

 

アパートに帰り

布団をかぶりまた泣きました。

 

でも、温かいあの光景が浮かびます。

 

「 家に帰りたい 」

 

人生どん底です。

出逢い

出逢い

この頃には、笑顔は消えており

仕事だけを考える人間になっていました。

仕事に逃げていたんですね。

 

そんな時、アルバイトが入ってきました。

短大を卒業間近に控えた女の子です。

女の子のアルバイト初日が終わり

店長に呼ばれます。

 

「 彼女を駅まで送ってあげなさい 」

 

駅まで送っていく間も

ほとんど会話がない状態でした。

 

私は背も高く、歩くのが早い方なので

女の子は

後ろから静かについてくるだけでした。

 

今思えば、とても

送っている状態ではなかったですね。

 

女の子が遅れていると氣付いて

「 すみません 」と言えば

「 大丈夫です!」と笑う女の子

 

このとき出会った女の子が

今の妻になるとは

その時はまったく

思いもしませんでした。

 

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次回につづく